こんにちは~
今日はホテルマン時代のお話しを。
入社間もない二十歳頃、ボクの居た
ホテルとお向かいのニューオータニ
さんと隔年で「世界文化賞」という
催しものがございました。
当時一番広い宴会場にて会食も行わ
れ、ロビーラウンジ勤務のボクも
宴会サービスにヘルプで参加させて
いただけることに
ちなみにこのパーティー、天皇皇后
両陛下が出席されるとんでもない
パーティーなんです
略式のコース料理だったんですけど
そんなサービスやったこともありま
せん。
パーティーの数日前からリハーサル
があり、ある程度の流れはわかりま
したけど、何しろ経験がないことが
多過ぎて頭の中はけっこうなパニク
り状態でした…。
ちなみにロビーラウンジには白ワイ
ンはあったんですけど、赤ワイン、
スパークリングワインなどはなかっ
たんです。
そう、ボクは赤ワインをお客様に注い
だことないんです…。
そんな中、リハーサル中にシェフソ
ムリエのK氏が赤ワインをグラスに
注ぐ際は最後ボトルを軽くひねり
ボトルの上部をそのまま上に上げれ
ば最後の一滴はグラスの中に落ちる
と説明しておりました。
ボクは(フムフム、なるほど)なん
て聞き入ってました。
スパークリングワインの説明とかは
もう覚えてないです…。
さて、こんな不安なまま当日を
迎えることに。。
出勤のときから緊張状態
普段のユニフォームと違い、黒服を
身に纏いいざ宴会場へ。
テーブルのセッティング、シルバー
類、グラス等はすでに本職の方々に
より整然と並べられております。
それ見るだけで緊張感が倍増
この辺から開場までの記憶はない
です…。
ちなみにメインテーブルが会場の中
央にドーンとあって、その真ん中に
向かい合うように天皇皇后両陛下が
、その両サイドに10名様ずつが着
席できるような感じ。
さらにメインテーブルを挟み込む
ようにテーブルが七列ほど配置され
一列に10名様ずつが向かい合うよ
うに着席される感じです。
(すみません、説明下手ですね)
ちなみにボクの担当は後に説明した
ほうの10名様です
なんとボクにはサポート役が一人
付くんです。
そのとき思いました。なんて不運な
サポート役。。
さてさて、宴会がまもなく始まりま
す。ご列席されているのはVIPと呼
ばれている方だらけです…。
両陛下以外の方々がご着席されてか
ら、入り口のドアが開放され、いよ
いよ天皇皇后両陛下のご入場です
ものすごいオーラです
涙出そうです…。
その時気付きました
テーブルの周囲はSPがいっぱい
岡田くんも堤さんも居ませんけど。
サービスの順番はシェフソムリエが
天皇陛下に注いだら、ソムリエの
S氏が皇后陛下に、その後にメイン
テーブルのお客様に。
それを見てから我々のテーブルが
サービスを始めるという流れです。
いよいよパーティースタート
しかし極度の緊張でスパークリング
ワイン、白ワインのサービスは記憶
になく、恐らく問題なくこなせたの
かなと。。
そしてあっという間に赤ワインの
サービスがやって来ました
頭の中では(ひねって上に、ひねっ
て上に)と呪文のように唱えながら
一人目にトクトクっと
うーん、セーフ
二人目、三人目と順調
(けっこうやれるもんじゃない)
そして最後から二人目くらいだった
かと思います…。
注ぎ終わってひねって上に
最後の一滴が
「ぴと」って
真っ白なテーブルクロスに
赤い染みが…。
「うーん、初体験」